2008年 12月 26日
兵庫県南部地震でゆれる土壁の木造住宅
すっかり間が空いてのブログ更新です。
このブログを御覧の皆様、本当にごめんなさい!
さて、私にとってこの一ヶ月あまりは貴重な体験の連続でした。
今日は、12月4日兵庫日帰り出張での体験(その1)をご紹介します。
この日は朝5時発で、土壁木造住宅の実大振動実験を見るため、
兵庫県三木市にある「E-ディフェンス」へと向かいました。
バスと電車を7回乗りついでの片道5時間半の旅!(笑)
今回の実験は、実際に観測された兵庫県南部地震の地震波で木造建物を揺らします。
待ち時間の間 設計資料を見ていると、かろうじて基準をクリアするような、
華奢な建物だということがわかり、とても不安になってきました。
ついに実験が始まります・・・ 揺れって、わずか十数秒間なんですよ(笑)
建物は、ユラユラしながらも倒壊なく元に戻り、ひとまず安堵。
短い時間とはいえ、臨場感タップリ。ミシミシと音をたて揺れる様には、
恐怖感を抱かずにはおれません。「伝統構法は強い、安全です!」と
簡単に言い切るのは怖いことだな、とも感じました。
当然のことながら、強くも弱くも、つくる人次第ということです。
詳しくは、「職人がつくる木の家ネット」の動画をご覧くださいませ。
地震の実験の映像は迫力ありますね。
建物全体がプリンを揺らしたようになるんですね!
実際に見ていたら本当に怖そうです…
たにむらさま
「プリンを揺らしたように・・・」
そんな表現もたしかにできますね~(笑)
そしてそこに本質があるように思います。
硬い建物はなかなか傾かないようにつくられていますが、
いざ傾き始めると元にもどりません。
つまりプリンのようには揺れず、グシャッとつぶれるのです。
鋳物のように硬くて剛性が高いものは
一定の力を加えると砕けてしまいますし、
靭性の高いやわらかい鉄は、
すぐに変形しますが、なかなか砕けない。
強さといっても質の違いがあるのです。
ちなみに木造の場合、剛性を高めるためには、
木材の接合部に鉄釘を多用します。
一方、伝統系の接合部は木です。
傾いた後の、骨組みである木材へのダメージをくらべると
木で接合したものでないと、手直しをして使い続ける
ことが難しい、といった考え方がこれまでありましたし、
実際にそういったケースが多々あったことも事実です。
今回の実験の検証で、また新しい定説が出てくると思います。
伝統的な日本の木造建物は柔構造、
つまり靭性が高いと言われていますが、ともかく、
実際の揺れを見るとやはり怖かったですね(笑)
なんだか、本文よりも長いコメントとなってしまいました。(詫)
怖いですね・・・
実家は築30年の木造住宅。
大揺れがきたら・・・と思うと怖いです。
大きな家具も所狭しと置かれているので、家具の転倒も心配です。
立て替えるにしてもお金がかかりますし・・・。
地震が来ないことを祈るしかありません。
今、東京の下町にいますが、地震がきたらたぶん壊れる家がたくさんある気がしますね。。。是非、杉岡さんのパワーで地震に強い家の設計を御願いします(^^(笑)
今年もありがとうございました!!
来年もよろしくお願いしますね(ノ≧▽≦)ノ
深山さま
コメントありがとうございます♪
ご実家はどちらですか?
築30年ということは、オイルショック後ですね。
木材や他の資材も高騰して、
かなりの節約型が多いパターンです。
不安であれば、耐震補強をなさってはいかがですか・・・
「健康であれば幸せというわけではないけれど、
健康でなくては幸せは困難になります。」
住まいの安全も同じことですね。
でも、、、
怪しい業者が多いのも事実のようです。
慎重にご検討くださいね!
来年もよろしくお願いいたします!
取次さま
いつも励ましのコメントありがとうございます♪
こちらのほうこそ本年は、大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします!
ありがとうございます。